鳥瞰図で町を見よう

furuizo2007-04-06

 自分が鳥になったとして空から、高いところから町を見たときの景色を絵に描いたら、それが鳥瞰図です。
 題材は依頼を受けた絵師が、注文主の希望を入れて、鳥になって、まず原画を描きます。何かの機会にご覧になったと思いますが、ほとんどは、印刷された折りたたみの図(原画を縮小して印刷します)ですが、細かく町並みを、それも主要な建物、道などはきちんとわかるように書かれており、手に中に入るぐらいの鳥瞰図の中に町がそっくり入っているようです。
 種類は多く、町の全体だったり、県全部とか、裏日本全体、日本列島から、世界の大きな部分を切り取ったかのような大部の物まであります。ただ、特徴として、主として書かれる自分の所から、たとえば東京まで、のように日本全体の中でどの位置にあるかが一目で、鳥になったらこんな風に見える、のようにうーんと高いところから見た感じで描かれています。
 代表的な画家(絵師)には、吉田初三郎がおり、最近はそこここに取り上げられています。そして初三郎の参考書として写真の「吉田初三郎の鳥瞰図原画目録稿」(藤本一美)はとびっきりです。
 俯瞰だけではなく、虫瞰も大事ですが、視点を変える効用としても鳥瞰図は壮大な展開を示唆してくれると思いますよ。