古い写真を調べます

　古い写真を沢山仕入れた事がある。というより、いろいろなものを一口（一括のコト）買い入れたときに一緒に写真も買ったのですが、これがけっこう難物。
その後何度か扱って少しなれましたが、最初の時は、さあわからない。
　ふつうの印画紙にプリントされた写真もあるが多くは鶏卵紙（後でこう呼ぶと知った）。時代はいつなのか、どの程度の価値（主に希少性）があるのか、そしてその上でどういった基準で価格をつけるのか。
　で参考書。いつ何をどのくらい買い入れできるのかはっきりしない仕事ですので、基本的に不案内な分野は入手してから取り組み始めます。
　で、今回は写真。何冊かありますがその中の１冊。「北海道写真文化史」（越崎宗一著昭和２１年刊）。
　さっきの鶏卵紙ですが、昔の画用紙ぐらいの大きさで厚さのある紙に焼き付けされている写真のことですが、明治２７，２８年頃まではこれが主流で、これより印画紙がはやり出す、との記述をこの本で見つけるとこれでやっと、まず大まかな時期が決まります。写真の下部に写真館もしくは写真師の名前が刷られている事が多々あります。これもひとつの判断の基準になります。
　でもやはり被写体、これが肝心です。いくら名のある写真師が撮っても、うんと時代が古くても、ありふれた家族の記念写真（多くはこれです）ではヒネリようがありません。町並み、駅舎、役場、大通りなどがあれば結構、町並みの鳥瞰的な遠景でもあればなお結構。
　そんなこんなで、いつ、誰が、何を、を主にして価格を決めます