地図帳で調べ物

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 ひょっとして一番数多く使う参考書はコレかもしれません。昨日の「国書」はどうしても必要なときのみ、和本の時のみで、出来れば敬して遠ざけたい代物ですが。ほとんどの方が中学高校と使われたはずのこの地図帳。これは高校用の昭和50年発行の物ですが(私の使った本ではありません)、20年以上は使っており綴じはゆるんでバラバラになる寸前ですが、これなくしては仕事が進まないと言っても過言ではないほど重宝しております。難解な地名の読みなどは「コンサイス日本地名事典」「コンサイス外国地名事典」を使っていますが、地名が出てきたときにまず何県にあるのかを調べます。あくまで私の場合ですが、不確かなことが多々あります。地図で確認しなければ間違ったまま掲載していることが何度も、いや数多くありました。
 軽井沢を長いこと群馬県に分類していました。長野県と知らずに恥ずかしかったこと。熱海市が神奈川県か静岡県かよくわからなかった。静岡県です。黒部が何県か知らなかった。長いこと新潟に分類していましたら、知り合いの富山県の同業の古本屋からやんわりと間違いを指摘されました。もちろん富山県です。
 当店の在庫を目録とかHPとかに出すときに地方史に関する本は各県別にグループ分けします。「札幌市史」は北海道の項目に入れるがごとくです。はっきりしない、自信がない時にこの地図帳で確認するのです(当店は主たる扱い品がこの各地の資料類です)。年中この県別に分ける作業をやっています。それで時々どちらの県入れるべきか決めかねる地名に出くわし、地図帳の登場となります。
 さらに詳しく戦前の地名、ズートそれ以前の明治時代や江戸期の時は又別の参考書を使います。それは又の機会に。