「日本の探検家」を知る

furuizo2007-05-18

 探検、冒険は個人的に好きな分野、テーマなので出来るだけ関連の本に目を通すべく努めてはいる。その一つがこの本。「日本の探検家」(長沢和俊著1966年早川書房刊)です。
 あとがきに、「もともとは東海大学探検部の有志諸君に、数回にわたって物語った明治の主な探検家のメモにすぎなかったが」とあるが、どうして、おもしろい。
 シベリヤの榎本福島そして玉井喜作(この人は異色)、千島の郡司、南方の鈴木岩本、南極の白瀬、チベットの河口青木、中央アジアの井上日野、シルクロード大谷探検隊など江戸期以降の案内である。
 著者が日本人には探検家の素質がある、と言っているのが嬉しい。内奥の思いをこの手の本で紛らしているわけではないが、読んでいるだけで、共に奥地に突き進んでいる自分がいる思いはいたします。
 巻末に詳しい文献目録もあります。もっとも、全部を読んだわけではなく、興味のある北方の部分だけに目を通しました。